事情のある方を否定せず、暮らしの再出発を支えたい

はじめまして。
渡辺商店|KATADUK3+の渡辺ともゆきです。

私は現在、神奈川県・横浜市を中心に、家財整理・片付けサポート・生前整理・遺品整理・施設入所に伴う整理などのお手伝いをしています。

家財整理というと、「物を片付ける仕事」「不要な物を整理する仕事」という印象を持たれるかもしれません。

もちろん、物を整理することは大切です。
しかし、実際にご相談を受けていると、そこには物だけでは片付かない事情があることを強く感じます。

親の家をどうしたらいいかわからない。
施設入所が決まったけれど、何から手をつければいいかわからない。
部屋の中を人に見せるのが恥ずかしい。
家族関係やお金のことも絡んでいて、誰に相談すればいいかわからない。
片付けたい気持ちはあるのに、気力が出ない。

そうした、簡単には言葉にできない事情を抱えた方とお会いすることが多くあります。

だから私は、家財整理の仕事で一番大切なのは、ただ物を運び出すことではないと思っています。

まずは、話を聞くこと。
事情を否定しないこと。
その人が今置かれている状況を受け止めること。

そこから始まる片付けがあってもいいのではないか。
私はそう考えています。

子どもの頃に感じた、理不尽さへの違和感

私には、子どもの頃から心に残っている原体験があります。

それは、立場の弱い人が、理不尽な状況に置かれる場面を目の当たりにしたことです。

詳しいことをここで細かく書くことは控えますが、そのときに感じた違和感や悔しさは、今でも自分の中に残っています。

なぜ、弱い立場の人がさらに苦しい思いをしなければならないのか。
なぜ、困っている人ほど、声を上げにくい状況に追い込まれてしまうのか。
なぜ、本当に助けが必要な人が、誰にも相談できずに抱え込んでしまうのか。

そうした思いが、私の中にはずっとありました。

振り返れば、その経験が、立場の弱い人や困っている人を支えたいという気持ちにつながっているのだと思います。

ただ、私自身も、決して順調な人生を歩んできたわけではありません。

うだつが上がらなかった時期

少し大げさに聞こえるかもしれませんが、私の人生には、自分で「恥の多い人生だった」と感じる時期があります。

大学を卒業しても、すぐに安定した職に就けたわけではありませんでした。
いわゆる就職氷河期の時代でもあり、社会に出たものの、自分が何をしたいのか、何ができるのかもよくわかりませんでした。

20代の頃は、アルバイトをしてお金を貯めては、海外を放浪するような生活をしていました。

世間一般でいう「まっとうな道」から見れば、かなり遠回りだったと思います。
うだつが上がらない期間も長くありました。

若い頃の私は、自己肯定感を持てませんでした。

人と比べては落ち込み、世間体を気にして苦しくなり、「自分はこのままでいいのだろうか」といつも考えていました。

お金があれば不安がなくなる。
成功すれば自分に価値があると思える。
何者かになれば、今の自分を変えられる。

そんな焦りから、情報商材のようなものに手を出して失敗を重ねたこともあります。

今振り返れば、あの頃の自分は、早く人生を変えたかったのだと思います。
自分の価値を証明したかったのだと思います。

だからこそ私は、今、うまくいっていない人を簡単に否定したくありません。

人には、人から見えない事情があります。
焦りも、不安も、恥ずかしさも、悔しさもあります。
表面だけを見て、その人の人生を決めつけることはできません。

海外で知った多様な生き方

20代で海外を放浪していた経験は、遠回りだった一方で、私にとって大きな学びにもなりました。

海外では、本当にいろいろな人に出会いました。
考え方も、暮らし方も、幸せの感じ方も、人によってまったく違いました。

日本で当たり前だと思っていた価値観が、必ずしも世界のすべてではない。
良い大学を出て、良い会社に入り、安定した人生を送ることだけが正解ではない。
人にはそれぞれの事情があり、それぞれの生き方がある。

そのことを、頭ではなく、体で感じることができました。

この経験は、今の仕事にもつながっています。

片付けの現場でも、同じです。

家が片付かない理由も、人によって違います。
物を手放せない理由も、人によって違います。
家族との関係、お金の不安、病気、介護、仕事、孤立、気力の低下。
そこには、その人にしかわからない背景があります。

だから私は、片付いていない部屋を見ても、すぐに「だらしない」とは思いません。

なぜ、ここまで抱え込むことになったのか。
何を残したいのか。
何に困っているのか。
どこから始めれば少し楽になるのか。

そうしたことを、一緒に考えることが大切だと思っています。

ボクシングで学んだ基本の大切さ

大学時代、私はボクシングに真剣に取り組んでいた時期があります。

ボクシングというと、強さや気合いを想像される方もいるかもしれません。
けれど、私が一番学んだのは、基本の大切さでした。

一つひとつは、とても地味なことです。
どれも、すぐに結果が出るものではありません。

でも、その地味な基本をおろそかにすると、結果にはつながりません。
逆に、小さなことを丁寧に積み重ねていくことで、少しずつ成果につながっていく感覚を知ることができました。

この経験も、今の仕事に生きています。

家財整理や片付けの仕事も、特別なことばかりではありません。

お客様の話を丁寧に聞く
残す物と手放す物を確認する
料金や作業内容をわかりやすく説明する
約束を守る
見積もりと違うことが起きたら、きちんと伝える
大切な物を雑に扱わない
人の事情を外に漏らさない

一つひとつは当たり前のことかもしれません。

でも、その当たり前を積み重ねることが、安心感につながるのだと思っています。

外資系金融機関で得たものと満たされなかった心

その後、私は派遣社員から、大手外資系金融機関の正社員になることができました。

運もあったと思います。
タイミングにも恵まれたと思います。

それでも、そこまでたどり着けたことは自分にとって大きな出来事でした。

世間的には、「勝ち組」と見られるような環境だったかもしれません。
外資系金融機関の正社員という肩書きは、当時の自分にとっても、自分の実力を証明できたように感じるものでした。

「自分は役立たずではなかった」
「自分にもできることがある」
「自分の力でここまで来ることができた」

そう思えたことは、確かに自信になりました。

一方で、正直に言えば、私の心はそれだけで満たされることはありませんでした。

肩書きがあっても、収入があっても、世間的に評価される場所にいても、それだけでは人は本当の意味では満たされない。
私はそのことも、身をもって感じました。

人と比べて勝ったように見えても、自分の心が置き去りになっていれば、どこか苦しい。
世間体を満たしても、自分らしく生きていなければ、心は自由にならない。

その経験も、今の私につながっています。

専門職として困っている人の役に立ちたいと思った

外資系金融機関での経験を経て、私は改めて「自分は何を大切にして働きたいのか」を考えるようになりました。

その中で強くなっていったのが、困っている人の役に立ちたいという思いでした。

ただ優しい気持ちだけではなく、専門職として、きちんと知識と倫理を持って人を支えたい。
困っている人の話を聞き、必要な制度や支援につなぎ、その人が少しでも前に進めるような仕事がしたい。

そう考えるようになり、私は社会福祉士を目指しました。

社会福祉士は、福祉の相談援助に関わる国家資格です。
資格があればすべてできるわけではありませんが、少なくとも、人の生活や人生に関わる以上、専門職としての責任や倫理を持ちたいと思いました。

私にとって社会福祉士を目指したことは、単なる資格取得ではありませんでした。

子どもの頃に感じた理不尽さ
若い頃に感じていた自己肯定感の低さ
人と比べ、世間体に苦しんできた経験
困っている人を簡単に否定したくないという思い

そうしたものが、自分の中でつながっていったように思います。

行政の相談職で見えた自分の強み

その後、私は行政の福祉相談の現場で、さまざまな事情を抱えた方のお話を聞いてきました。

生活のこと
仕事のこと
家族のこと
お金のこと
住まいのこと
将来への不安

相談に来られる方の多くは、何か一つだけに困っているわけではありません。
いくつもの問題が重なり、自分だけではどうにもならなくなっていることが少なくありません。

行政の相談職は、やりがいのある仕事でした。

目の前の方の話を聞き、状況を整理し、必要な支援を一緒に考える。
不安を抱えて来られた方が、少し安心した表情で帰られることもありました。

そして、この仕事を通じて私は自分の強みに確信を持つようになりました。

相談に来られた方から、後日、お手紙をいただくことが何度もありました。

そこには、

「あなたのおかげで人生が好転しました」
「生活を立て直すことができました」
「相談して本当によかったです」

といった内容が書かれていました。

中には、生活や人生が少しずつ良い方向に進み始めた後、わざわざ私のところへ報告に来てくださる方もいました。

もちろん、私一人の力で人の人生が変わるわけではありません。
制度の力、周囲の支援、ご本人の努力、タイミング。
いろいろな要素が重なって、少しずつ状況は変わっていきます。

それでも、相談者の方が前を向き、生活を立て直していく過程に関われたことは、私にとって大きな経験でした。

当時の主任から、

「今までいろいろな相談員がいたけれど、渡辺さんのようにこんなに手紙をもらったり、相談者の方が訪ねてくる人は見たことがない」

と言われたこともあります。

その言葉は、今でも心に残っています。

それまでの私は、自分に自信を持てない時期も長くありました。
けれど、この経験を通じて、少しずつ自分の強みに確信を持てるようになりました。

話を聞くこと
否定せずに受け止めること
相手の背景を想像すること
複雑な事情を整理すること
その人が今できる一歩を一緒に考えること

それは、自分に向いていることなのだと感じるようになりました。

生活・仕事・お金を包括的に支えたいと思った

相談の現場では、生活の悩みだけでなく、仕事やお金の不安が重なっていることも少なくありませんでした。

暮らしを立て直すには、福祉の視点だけでは足りないことがあります。

仕事のこと
収入のこと
家計のこと
将来の生活設計のこと
住まいのこと
家族関係のこと

そうした問題が複雑に絡み合っている方も多くいました。

だから私は、生活・仕事・お金の部分をより包括的に助言できるように、国家資格キャリアコンサルタントとFP2級も取得しました。

資格を持っていることを誇示したいわけではありません。

困っている方の話を聞いたときに、少しでも多角的に状況を整理し、その方にとって現実的な選択肢を一緒に考えられるようになりたかったのです。

この経験と学びが、今の家財整理の仕事にもつながっています。

家財整理の現場でも、物の問題だけでなく、生活、住まい、仕事、お金、家族関係、施設入所、相続など、さまざまな事情が重なることがあります。

だからこそ私は、ただ片付けるだけではなく、その方の背景を受け止めながら、暮らしの再出発を支える仕事でありたいと思っています。

自分の強みを活かせる仕事で独立しよう

行政の相談職には大きなやりがいがありました。

一方で、現実的な葛藤もありました。
非正規の公務員という立場で、収入面では満足のいくものではなかったからです。

人の役に立つ仕事をしている。
でも、自分自身の生活や将来を考えると、このままでいいのだろうか。

そうした思いもありました。

きれいごとだけでは、生きていけません。
人の役に立ちたいという思いと、自分自身の生活を成り立たせたいという現実。
その両方をどう実現するかを考えるようになりました。

私は、単に物を運ぶだけの仕事がしたいわけではありませんでした。
かといって、相談だけで終わる仕事がしたいわけでもありませんでした。

困っている人の話を聞き、状況を整理し、実際に手を動かして暮らしを整える。
目の前の問題に、現実的な形で関わる。

そのような仕事なら、自分の経験や資格、福祉の視点を活かせるのではないか。
そう考えるようになりました。

家財整理の仕事には、まさにその要素がありました。

家の中には、その人の人生が詰まっています。
片付けの背景には、介護、相続、施設入所、退去、生活困窮、孤立、家族関係など、さまざまな事情があります。

ただ物を片付けるだけではなく、その人の事情を受け止めながら、暮らしを整えるお手伝いができる。

これは、自分の強みを活かせる仕事だと思いました。

もちろん、独立するときはとても怖かったです。

安定した組織を離れること
自分で仕事を取ること
自分で責任を負うこと
収入が保証されない中で進んでいくこと

不安がなかったと言えば嘘になります。

それでも、自分の人生を人任せにするのではなく、自分の経験と強みを活かして、必要としてくれる人の役に立ちたい。
そう思い、今の仕事で独立することを決めました。

家財整理は暮らしを立て直す仕事でもある

家財整理という仕事は、外から見ると「物を片付ける仕事」に見えるかもしれません。

もちろん、物を整理することは大切です。
搬出作業も、仕分けも、清掃も、必要な仕事です。

けれど、実際の現場では、物の問題だけでは終わりません。

親の施設入所
相続
空き家
退去期限
高齢の一人暮らし
家族との関係
生活の立て直し
誰にも相談できなかった片付け

家の中には、その人の人生が詰まっています。

だからこそ、私は家財整理を、単なる作業として扱いたくありません。

大切な物を確認する。
必要な物を残す。
使える物を次につなげる。
気持ちの整理が追いつかない方には、急かさずに向き合う。
不安が強い方には、できるだけわかりやすく説明する。
専門職やご家族が関わる場合には、連携しながら進める。

片付けを通じて、少しでも暮らしが整う。
重かった気持ちが少し軽くなる。
次の一歩を踏み出せる。

そんな仕事でありたいと思っています。

私が大切にしていること

私がこの仕事で大切にしていることは、特別なことではありません。

まず、否定しないこと。
次に、丁寧に話を聞くこと。
そして、現実的な方法を一緒に考えることです。

片付けられないことを、責めません。
物が多いことを、笑いません。
事情が複雑なことを、面倒だとは思いません。

もちろん、できることとできないことはあります。
費用がかかる場合もあります。
時間が必要な場合もあります。

それでも、最初から一方的に決めつけるのではなく、状況を確認し、必要な説明をし、納得していただいたうえで進めることを大切にしています。

家財整理の業界には、残念ながら「どこに頼めばいいかわからない」「怪しい業者が多くて不安」「追加料金を取られそうで怖い」という声もあります。

だからこそ私は、誠実であること、説明を尽くすこと、無理な勧誘をしないことを大切にしています。

遠回りしてきたからこそできる関わりがある

私は、順調な人生を歩んできた人間ではありません。

恥ずかしい思いもしてきました
うだつが上がらない時期も長くありました
お金に執着して失敗したこともあります
人と比べて苦しんだこともあります
世間体に縛られて、自分を見失ったこともあります
独立するときは、とても怖かったです

それでも今は、少しずつ、自分らしく働き、自分らしく生きる感覚を持てるようになりました。

派手な成功ではないかもしれません。
大きな会社の看板があるわけでもありません。

でも、自分の経験や資格、福祉の視点、これまでの遠回りしてきた人生を活かして、目の前の人の役に立てる仕事ができている。そのことに、今は意味を感じています。

だから私は、事情のある方を否定したくありません。

家が片付いていないこと。
人生が思うように進まなかったこと。
人に相談するのが遅くなってしまったこと。
家族やお金や暮らしの問題を抱えていること。

それは、恥ずかしいことではありません。

誰にでも、立ち止まる時期があります。
誰にでも、うまくいかない時期があります。
誰にでも、人には見せたくない事情があります。

大切なのは、そこからどうするかだと思っています。

まずは、話すところからで大丈夫です

片付けや家財整理の相談は、勇気がいると思います。

家の中を見せることに抵抗がある方もいるでしょう。
料金が不安な方もいるでしょう。
怒られたり、否定されたりするのではないかと心配な方もいるでしょう。

でも、どうか一人で抱え込まないでください。

完璧に説明できなくても大丈夫です。
何から話せばいいかわからなくても大丈夫です。
まだ依頼するか決めていなくても、相談の段階で大丈夫です。

私は、いろいろ経験してきたからこそ、人の事情を簡単に否定したくありません。

まずは話を聞きます。
今の状況を一緒に整理します。
できること、できないこと、費用のこと、進め方をできるだけわかりやすくお伝えします。

片付けは、単に物を減らすことではありません。
暮らしを整えること。
気持ちを整えること。
次の一歩を踏み出す準備をすること。

そのお手伝いができれば、私はうれしく思います。

渡辺商店|KATADUK3+は、家財整理を通じて、事情のある方の暮らしの再出発を支えます。

どんな状況でも、まずは一度ご相談ください。